ダ・ヴィンチ・コード読了
ダ・ヴィンチ・コード読了しました。もう二週間くらい前の話ではありますが。
面白かった、のは確かですが、ちょっとまあ展開はわかりやすすぎやしないかと思った次第。もう少しひねった結末でもいいだろうとおもいました。
結局、日経の書評でも指摘されてましたが、本書は、小説の様式を持った「トンデモ本」ということでしょうか。
ストーリーの核になる様々な「衝撃の真実」は、そのなかのいくつかは、近時では学会でも定説になりつつあるものもあるとはいえ、多くは各種のトンデモ本で何度も取り上げられてきた(小説中でも何冊か紹介されている)説ですね。
死海文書(しかいもんじょ)が公表されて以来、初期キリスト教については初心者向けの本もたくさんでてますし。古めのベストセラーだと「イエスのミステリー」とか最近だと「死海文書の謎を解く」とか。そういえば、大ヒットアニメのエヴァンゲリオンが「死海文書」をキーアイテムにしたらしくて、一時期は酒場でキリスト教の話をしてて「死海文書が・・・」なんて言おうものなら隣の席のおにいちゃんが「いいっすねぇ!、死海ぶんしょ、エヴァでしょ!第○話みましたかっ?」とか鬱陶しいことこの上ないこともありましたっけ。
まあ、トンデモ本ワールド全般については「と学会」にお任せするとして。
最近読んだトンデモ本について少々・・・
秋庭俊編著「写真と地図で読む!帝都東京地下の謎」(洋泉社)
「東京の地下鉄網は巨大な陰謀の遺物」という説を紹介するトンデモ本です。この本には、前作があって、「帝都東京・隠された地下網の秘密」「帝都東京・隠された地下網の秘密2」(いずれも洋泉社)の内容をリライトして写真を加えたものが、今回の「地図と写真で・・」です。私、一冊目は発売と同時に買ってしばらく積読、一年位してようやく読了したとおもったら折り良く続刊がでたので即購入・即読了しました。
で、何がいいたいかというとこの著者、文章が下手、ということなんですな、ひとのことはいえないけど。
「東京の地下鉄網は巨大な陰謀の遺物」なのはかまわないし、実証データもあってかなり興味深いのだけど、文章がハチャメチャで、何がなんだかわからない。二冊続けてよんだら頭が痛くなりました。
地図についての疑惑の説明をしてるのに、その地図そのものを掲示しなかったり、掲示した地図にきちんとした矢印や補助線を書いていなかったり、挙句には「この地形はワニそっくりだ」「この地形はロボットそっくりだ」とか、意味不明な記述が・・・地図のどの地形がワニやロボットにみえるのか、きちんと図示していないから、まったく意味不明。
これは著者の責任でもあるけれど、編集者も責任大だなあ、誰かにリライトさせればいいのに、学研ならそのくらいやるぞとおもっていたところ、発売されたのが三冊目「地図と写真で・・・」
きっと洋泉社の編集者がもったいないとおもったのか反省したのか、ようやく地図や写真を用いて見やすい本ができました。内容は前二作と同じ。というか前二作を読むときは、脇において参照しながらにしないと、解読不能、一種のサブテキストですな。
これはこれで「出版社の巨大な陰謀」だったのかもしれませんが・・・・
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