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太平洋ひとりぼっち

太平洋ひとりぼっち

カーナビによれば、現在父島沖を走行中である。

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USB判例データベース

町村先生経由で知った商品だけれども、第一法規から判例2万件を収録したUSBタイプの判例集が発売されるとのこと。

http://www.daiichihoki.co.jp/dh/product/462572.html

★重要判例20,000件超を収録したUSBメモリー!★ D1-Law nano 判例20000


 ネット版だと19万件のデータベースところ、その中から2万件厳選したとのことだが、どうやって選別したのか、膨大な作業だったのか、あるいはなんらかの基準で一括して抽出しただけなのか、発売前なのでよくわからない。もしかしたら単純に判タの解説が付いているものだけ取り出しましたとか、そういうことかもしれない。

 ネットだと社のほうで更新がされるわけで、日々新しいデータが入ることになるからそれはそれで、便利なのだが、継続的な契約をしなければならなくなる。私のように職場で判例データベースを導入してもらえない立場だと、個人でデータベースに加入しなければならないのだが、個人の財布には結構痛い出費になってしまう。
 その点、USBで配布するとなると、おそらく2万円で買い切りなので、そのあとの出費なしで使い続けられるということだろうから、財布には優しいだろうか。

 「nano」という、アップルの影響受けまくりな名称の割には、iPhoneには導入できないようで、iPhone派の先生方はガッカリだろう

 ところで、USB配布だと更新は想定していないのだろうから、購入後に新しい判例をどうやって仕入れるのか、そのへんはカタログには全く書いていないようだ。
 もしかしたら、毎年2万円のUSBを買い替えなければならないのかもしれない。その場合は、買い替え直前には情報が古くなってしまう。

 ふーむ・・・・、せっかく画期的な製品を打ち出した第一法規には悪いが、もう一歩踏み込んだ企画をお願いしたい。

 たとえば、最近の私は「Evernote」という、マイクロソフトの「OneNote」をクラウド化したようなメモファイリングサービスに夢中なのだが、なんで夢中かというと、家のパソコンと研究室のパソコンと、通勤途中に使うノートパソコンと、手元のスマートフォンで、ほぼ自動で同期されたメモの束を閲覧したり編集したりすることができるので、普段の仕事を全部そこで行っておくと、「あ、きのう書いたデータを家においてきちゃったよ」とか、「忘れないうちにメモしたいのけど今やってもデータ移動するの面倒だなあ」などというときでも、いつでも作業できるので、それはもう無茶むちゃ便利なのである。

 このサービスのどこがいいかというと、各デバイスにデータを持たせて、それを同期させるという仕組みなので、出先で「あ、あのメモ書き読みたい」とおもったときには、手元のパソコンを開けば、すでにデータがあるという点である。
 万が一そこでネットにつなげられない場合でも、普段使っているデバイスであれば一昨日くらいの作業の中身はいつの間にか保存されいるので、大抵問題ないのである。
 つまり、各デバイスのローカルデータベースを、自動でちょっとずつネット経由で更新・同期しておいてくれるクライアントソフトおよびサービスである。

 そんな素敵な無料サービスEvernoteを使い慣れてしまった体には、USBで配布ですなんていわれてもいまいち魅力的に見えない。
 ここはひとつ、Evernote社とコラボして、というかクライアントソフトを売ってもらってカスタマイズして、判例データベースを販売してはどうだろうか。

 初めの2万件のデータとクライアントソフトはUSBで配布して、新しい判例は毎週20件位がネット経由でいつのまにかローカルデータベースに追加されている、という感じ。
 これなら万一ネットがない環境でも、最悪今週分の最新判例がないだけで、先週までの鮮度の判例データベースにアクセスできるのである。

 料金は、最初が20000円なら、後は月額1000円~2000円くらいでお願いしたい。簡略版なんだから、月に20~30件の追加だけでいいので、その程度の値段に抑えられないだろうか。

 セキュリティというか、サービス供給側が恐れるデータのまるごと複製とか複数での共同利用などについては、データベースの置き場所をUSBの中限定にして、クライアントの起動にはそのUSBが刺さっていることが必要で、更新アクセスにはIDが必要で、とする仕組みがつくれれば、おおよそ防げるとおもうのだが、この辺の仕組みはあまり詳しくない。

 さてさて、どこかの会社でやってくれないだろうか、ちょい出遅れている○○社とか。

 あるいは日弁連法務研究財団あたりが、新規サービスとして進出してもいいかもしれない。簡略版データベースなら、すでに運用しているし。

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ハンドルテーブル

ハンドルテーブル
車で仕事中。グラつくので、快適というわけでもないが、ないよりずっとまし。

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